OPS(オプス・オーピーエス)とはどんな指標か詳しく解説|計算方法・評価・ランキング

OPS(オプス・オーピーエス)とはどんな指標か詳しく解説|計算方法・評価・ランキング

OPSとは、野球のデータを統計的に分析して、選手の評価や分析をする「セイバーメトリクス」の一つのデータであり、このデータから、バッターの強さを示しています。

つまり、OPSが高いと言われるほど、すごいバッターとして評価がされます。

そこで、今回は、このOPSの特徴や、計算方法、バッターの評価、セ・パのランキングを紹介したいと思います。

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OPSとは?

OPSとは、On-Base Plus sluggingの略で、出塁率と長打率を足し算することで評価する数値です。計算式は、以下のようになります。

OPS = 出塁率+長打率

ヒットを打つ確率である打率と違うのは、OPSの数値が、得点力と強い関係を持った傾向があるとされています。

つまりチームに置き換えた場合、チームのOPSが高い=チームの得点力が上がるといった、結果につながりやすいということになります。

ということで、以下の表には2016年度セ・リーグとパ・リーグのチーム打率・OPS・得点を示しますので、ぜひ参考にしてみてください。

チーム名 打率 OPS 得点
広島カープ 0.275 0.765 684
読売ジャイアンツ 0.251 0.694 519
DeNAベイスターズ 0.249 0.694 572
阪神タイガース 0.245 0.662 506
ヤクルトスワローズ 0.256 0.709 594
中日ドラゴンズ 0.245 0.662 500

 

チーム名 打率 OPS 得点
日本ハム 0.266 0.725 619
ソフトバンク 0.261 0.727 637
ロッテ 0.256 0.689 583
西部 0.264 0.730 619
楽天 0.257 0.692 544
オリックス 0.253 0.671 499

2016年度のセ・リーグは、広島カープの打率・OPSともに一位であるため、得点も一位となっています。
一方で、中日やヤクルトは、OPSが最下位となっていますので、得点も最下位になっていますね。

また、パ・リーグの方を見てみると、OPSが一位である西部の得点力はリーグで二位となっています。

ですので、チームOPSが高くなれば、得点力も高くなりますが、その二つの順位は常に同じになるとは考えない方が良いでしょう。

その理由は次の項目でお話しします。

順位が一致しないのはなぜ?OPSの欠点

ここまでお話しすると、OPSはバッターのみの評価ですから、走力に関しては全く評価になりません。

ですので、盗塁で塁を進めたり、足が速い人の素晴らしい走塁でホームへ帰ってこれるなど、走力によっても得点力は変わりますから、どうしてもこのあたりで誤差が生じてしまいます。

ですので、100%信じるのではなく、あくまで一つのデータとして、野球を楽しむ程度が良いでしょう。

opsが表す打者の評価

OPSが表す、バッターの評価について、wikipediaより参照しましたので、以下の表をご覧ください。

ランク 評価 OPSの範囲
A 素晴らしい 0.9000以上
B 非常に良い 0.8334-0.8999
C 良い 0.7667-0.8333
D 0.7000-0.7666
E 平均以下 0.6334-0.6999
F 悪い 0.5667-0.6333
G 非常に悪い 0.5666以下

wikipediaから参照

OPSが0.9000以上超えてくると、評価は、素晴らしいと認められるバッターとなります。

日本プロ野球のOBを見てみると、王貞治1.080、松井秀喜0.966、落合博満0.987と、強打者と言われた選手は、みな0.9000以上を超えてきています。

また、次から話すOPSランキングのバッターも、0.900を大幅に超えていますから、日本野球も素晴らしいバッターが勢ぞろいということになりますね。

セ・リーグのopsランキング(2016年度)

1位 筒香嘉智選手 1.110

横浜ベイスターズ所属の筒香嘉智選手です。

OPSの内訳は、出塁率.430、長打率0.680と、長打率がずば抜けて高かったです。

やはり、ホームラン数が44本ということもあり、それだけ長打率を稼いだということですね。

侍ジャパンの4番を打つほどですから、これからの活躍にも期待できる選手です。

2位 山田哲人選手 1.032

2年連続トリプルスリー(3割30本30盗塁)を達成した、ヤクルトスワローズ所属の山田哲人選手です。

OPSの内訳は、出塁率0.425、長打率0.607と、どちらの数値も非常に高いですね。

打撃能力が高いだけでなく、足の速さや守備にも定評がありますから、走攻守すべてが揃っている選手です。

侍ジャパンでも、1番バッターでチャンスメイクやホームランを打って、日本の勝利に貢献しました。

2016年時点で、24歳ですから、これからの日本野球でも第一線を走ってくれる選手でしょう。

3位 鈴木誠也選手 1.015

「神ってる」で有名になった、広島東洋カープ所属の鈴木誠也選手です。

OPSの内訳は、出塁率0.404、長打率0.612と、どちらの数値も高いですね。

彼の場合、2016年時点で22歳と非常に若いこともあり、若さを前面に出した感情表現や、活躍した際に立つお立ち台でも面白いパフォーマンスをする、野球以外でもエンターテイナーを忘れない選手です。

この若さでも、侍ジャパンに呼ばれるくらいですから、これからの日本代表に大きく貢献してくれる選手となる一人でしょう。

4位 坂本勇人選手 0.988

野球界の人気でも、一位二位の人気を誇る、読売ジャイアンツ所属の坂本勇人選手です。

OPSの内訳は、出塁率0.433、長打率0.555と、最高出塁率でタイトルを受賞しました。

彼のバッティングの特徴は、インコースの天才的な捌き方だけでなく、アウトコースの球もしっかりと打つことができるため、どのコースに投げても打たれるような技術力があります。

また、侍ジャパンでは、不動のショートとして、攻撃面でも守備の面でも、大きく勝利に貢献しました。

 

5位 バレンティン選手 0.885

2013年に60本のホームランを放ち、見事、王貞治さんのホームラン記録55本を塗り替えたバレンティン選手です。

OPSの内訳は、出塁率0.369、長打率0.516と、さすがホームランバッターということもあり、長打率は高いですね。

WBC大会でも、オランダ代表として出場し、日本代表戦でも、その怪力で日本の投手陣からしっかりとヒットを量産しました。

パ・リーグのopsランキング(2016年度)

1位 柳田悠岐選手 0.969

2015年にトリプルスリーを達成した、ソフトバンクホークス所属の柳田悠岐選手です。

OPSの内訳は、出塁率.446、長打率0.523と、これまた出塁率において最高出塁率としてタイトルを受賞しました。

2位 角中勝也選手 0.877

2012年、2016年の2年で首位打者を獲得した、千葉ロッテマリーンズ所属の角中勝也選手です。

OPSの内訳は、出塁率0.417、長打率0.461となっていて、長打率が若干低めになっています。

彼の特徴は、広角にヒットを打てる選手であり、ホームラン数は年間で10本いかないほどですので、長打率は少し低めになっています。

しかし、どのコースに応じても左右の広角に打てるバッターですから、チャンスの時なんかは非常に怖いバッターです。

3位 浅村栄斗選手 0.867

埼玉西武ライオンズ所属の浅村栄斗選手です。

OPSの内訳は、出塁率0.357、長打率0.510と、出塁率は若干低いですが、長打率は非常に高いです。

彼のバッティングの特徴は、大きなスイングから遠くに飛ばすだけの魅力があるほどです。

また、西武打線の3番ということもあり、打線の中心として、大きく貢献しています。

4位 糸井嘉男選手 0.849

2017年現在、阪神タイガースに移籍した糸井嘉男選手です。

OPSの内訳は、出塁率0.398、長打率0.451と、どちらの指標もバランスの取れた数値となっています。

糸井選手のバッティングは、ヒットを打てる技術もありながら、ツーベースやホームランなど、大きな打球も打てることが特徴です。

また、バッティングだけでなく、足も非常に速いため、2016年には盗塁王にも輝きました。

5位 メヒア選手 0.842

埼玉西武ライオンズ所属のメヒア選手です。

OPSの内訳は、出塁率0.333、長打率0.509と、長打率が非常に魅力的な選手です。

彼のバッティングは、外国人ならではの大きなスイングとボールが当たった時の飛距離です。

三振も多いですが、それだけフルスイングで振ってきますから、ここ一番という時は、非常に怖いバッターと恐れられて、敬遠をされるほどです。

まとめ

今回は、セイバーメトリクスの一つであるOPSとは?ということで、計算方法やバッターの評価、セ・リーグパ・リーグのランキングをご紹介しました。

  • OPSとは、バッターの強さを表したデータである
  • 計算方法は、出塁率と長打率を足し算したものである
  • バッターの評価は、OPSが0.900を超えると、超一流のバッターと認められる
  • 2016年のOPSランキングは、各リーグで、筒香選手、柳田選手と、どちらもパワーヒッターの選手である

ここまで、OPSについてお話ししましたが、野球ファンとして一つのデータを見て、楽しんでいくことができればと思います。

最後まで、ご覧いただきありがとうございました。

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