野球でよく聞く「盗塁」ってどんなルール?実は暗黙のルールがあるよ

野球でよく聞く「盗塁」ってどんなルール?実は暗黙のルールがあるよ

野球の試合を観ていると、必ずと言っていいほど「盗塁」というワードを一度は聞くかと思います。しかし、知らない人にとっては、

  • 盗塁ってよく聞くけど一体どんなルールなのか
  • どんな時に盗塁が記録されるのか
  • 成功させるためには何をやった方がいいのか

と「盗塁」について分からないことが多いのではないかと思います。そこで当記事では、盗塁のルールを始め、盗塁をする意味や成功させるための方法、盗塁にまつわる暗黙のルールを説明していきます。

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盗塁とはどんなルール?

野球でよく起こる「盗塁」とは、投手(ピッチャー)が打者(バッター)にボールを投げている間に、走者(ランナー)が次の塁に進むプレーを言います。

英語では「steal(日本語訳:盗む)」と言われていることから、塁を盗むと書いて「盗塁」と呼ばれています。

プロ野球の中でも盗塁を一番決めた人には「盗塁王」というタイトルが与えられます。もちろん、あの有名なイチロー選手も日本とアメリカでそれぞれ盗塁王を獲っています。

 

なぜ盗塁をする必要があるのか?

野球とはそもそも点取り合戦です。ホームベースへいかに早くランナーを到達させるのが目的となっています。となると、先の塁に進める「盗塁」がどれくらい必要なプレーかお分かり頂けると思います。

実際、プロ野球の試合を観てても、「盗塁を積極的にするチーム」と「しないチーム」では相手チームに与えるプレッシャーは全然違います。

守る側からすると、走者一塁の状況がいきなり二塁になったりするので、ヒットを打たれると点を取られてしまうという状況になってしまうんですね。

2017年のプロ野球では、広島カープや埼玉西武ライオンズが積極的に仕掛けてします。特に、広島カープは昔から走塁意識の高いチームなだけ、シーズンで100個以上の盗塁を決めています。(広島カープはこれだけの走塁意識によってリーグ優勝を成し遂げています。)

 

盗塁を成功させるには?

盗塁を成功させるには、ランナーの盗塁能力とバッターの手助けが大きく関わります。

ランナーの盗塁能力としては、元巨人の鈴木尚広氏が言われているのが、以下の4つの能力を総合的に足したものだそうです。

  • リード:牽制されてもベースに戻れるギリギリのリード幅
  • 構え:リラックスした状態でスタートを切れる構え
  • スタート:ピッチャーが投げると同時に走り出すスタートの良さ
  • スライディング:スピードを殺さずに確実にベースに駆け込むスライディング技術

盗塁をするだけでこれだけの要素があることを知ると、ますますプロの世界というのは凄いところだと分かりますね。

そしてバッター側もただ立っているだけではなく、わざと空振りをしたりすることで、少しでもキャッチャーの送球を遅くしたり、送球を逸らしたりして手助けします。

また、バッターのストライク・ボールのカウントによっても成功率は変わります。ボール球が多ければ多いほど、ウエスト(ボールを高めに投げることで、キャッチャーがすぐに立って送球できること)することができないため、それだけ盗塁が決めやすくなります。

 

盗塁を刺すにはどうしたらいい?

逆に守備側からすると、何としても盗塁を阻止しなければなりません。そこで大事になってくるのが以下の4つの要素なります。

  • 投手のクイックが速いこと
  • 投げる球種が変化球ではなくストレートであること
  • 投手の癖がバレていないこと
  • 時々ウエストして警戒すること

クイックとは、投手が投げるまでの動きのことを言います。つまり、キャッチャーにボールが到達するまでの時間が短ければ短いほど、それだけランナーが進むことができません。

そのため、投げる球種が変化球だとそれだけ球速が落ち、ボールの到達時間が遅くなってしまいます。ストレートだとその分到達時間は早いですよね。

また、投手の癖がバレていないことも大事です。癖がバレていると、ランナーはその癖からスタートが切りやすくなります。

最後にウエストとは、ボールを高めに外すことでキャッチャーが中腰になり、ボールを投げやすくするプレーのことです。このウエストをすることで、できるだけランナーの盗塁を阻止します。

 

 

盗塁が記録されない時はどんなとき?

盗塁が記録されない時は、守備側が全くランナーを刺す意思がないときです。

相手に警戒されながらも決めるのが盗塁であるため、何も警戒されずにしかも盗塁をしているのにキャッチャーからの送球が全くない場合は記録されません。

 

盗塁には暗黙のルールがある!?

あまり多くは知られていないかもしれませんが、実は盗塁にはちょっとした暗黙のルールがあります。

その暗黙のルールの内容は、5点差以上のリードがあるチームは盗塁してはいけないということです。

プロ野球の世界では、5点差以上のリードがあると、その試合を勝ちゲーム、ビハインドを背負うと負けゲームとなりやすいです。実際、5点差以上の点差が付いて逆転するケースは年間を通してそれほど多くありません。

負けているチームからすると5点差以上のビハインドがあるから、これ以上盗塁して点数を広げるのは辞めてくれ、といったような姿勢になります。

ですので、盗塁は5点差以上のルールがあるチームがやってはいけないといった風潮が流れています。

もし盗塁を仕掛けられると、報復デッドボールを当てるといったこともあるようです。(※実際のところ、報復なのか偶然なのかは分かりません。真相は監督や投げたピッチャーのみぞ知るといったとこでしょうか。)

ただ、野球というのは時間制ではなくアウト制となっているため、何が起こるか分かりません。5点差のリードを取ったからといって、楽勝ムードになるのはまずありえないです。

そのため、最近では5点差以上のリードが付いたとしても、盗塁を仕掛けるチームはありますし、現に広島カープは盗塁をいくつも仕掛けて攻撃の手を止めることがありません。

 

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